今治市民会館(今治市別宮町)で3月2日、生活介護事業所「さんかくやま」(今治市唐子台東)による展示「SUPER POSITIVE」が始まった。
「さんかくやま」に通う利用者が制作したアート作品をはじめ、施設での日常を展示する同展。同所には18歳から60代までの障害を持った人が利用しており、「利用者の方の特性を社会の物差しとは違った角度から見ることで、その人の表現として捉え、その人のままで暮らしていけるようサポートする」をコンセプトに活動している。昨年には久万高原町立久万美術館(久万高原町菅生)で企画展を開き、多くの来場者が足を運んだ。
さんかくやま職員の青砥穂高さんは「昨年、登山者(同所での利用者の通称)の皆さんと今治市が行っている市展に参加し作品を展示してもらい、その際に市長などが興味を持ってくれたのがきっかけ。せっかくなら出品した作品だけでなく、他の作品も展示したいと相談したら市民会館での展示が実現した」と話す。青砥さんは今回の展示を企画し、2023年の立ち上げ当初から関わっているメンバーの一人でもある。「久万美術館で展示した作品のほか、新作や新しい登山者さんによる作品も展示。絵画や立体作品のほか、施設の映像や職員のインタビュー動画、業務日誌なども見せることで、日々のささいなやり取りやコミュニケーションなど、その制作物の背景にも目を向けることができるよう工夫した」と展示の意図を話す。
会場の今治市民会館は、代々木第一体育館(東京都)や広島平和記念公園(広島県)などの設計を手がけた建築家・丹下健三の設計によるもの。幼少期を今治で過ごしたとされ、昨年は今治市内で開催された企画展「丹下健三-世界のTANGE」の会場にもなり話題となった。「今回の展示場所は『談話室』で、市民が気軽に集う空間として作られる場所。丹下自身もアートを重視していたという経緯もあり、今回、展示させてもらえた」と青砥さんは話す。
会期中、関連イベントも企画。3月7日は、利用者とアーティストによるライブペインティング、同28日は、施設長や職員によるクロージングトークを行う。
青砥さんは「今治で初めての展示が、市民にとって身近な場所でできてうれしい。さんかくやまのメンバーも会場に滞在し、制作なども行う予定なので、気軽に訪れてもらえれば」と来場を呼びかける。
開館時間は8時30分~17時。会期中は無休。入場無料。ライブペイントは今治ホホホ座で行う予定で、メールなどで予約を受け付ける。今月28日まで。