日本では数少ないイタリア伝統芸能継承者で「テアトロコメディア・デラルテ」を主宰する俳優・大塚ヒロタさんが10月12日、今治ホホホ座(今治市共栄町)でワークショップと一人芝居を行う。
大塚さんは2002(平成14)年に渡米して演劇を学び、その後、イタリアで生まれた即興仮面演劇 「コメディア・デラルテ」を知って本場イタリアで弟子入り。日本人では数少ないイタリア伝統芸能継承者。帰国後は映画やドラマ、テレビCMなどに出演しながら、コメディア・デラルテと現代演劇を融合させた作品を発表する「テアトロコメディア・デラルテ」を立ち上げた。全国各地でワークショップや公演などを開いている。
コメディア・デラルテは16世紀中頃にイタリアで生まれ、18世紀にかけてヨーロッパで流行した仮面を使う世界最古の職業演劇。現在も世界各地で多くの劇団が各地で上演を続けている古典芸能で、日本で言う「狂言」にも近い風刺喜劇。後にヨーロッパで一世を風靡(ふうび)したシェイクスピア、モリエールなどの劇作家も多大な影響を受け、ピエロに代表されるような童話のキャラクターもコメディア・デラルテから生まれたとされている。
今回、今治を含め愛媛県内初開催で、ワークショップと芝居公演の2本立てで行う。昼間に行うワークショップでは、コメディア・デラルテの歴史や基本知識のほか、実際に演じながら喜劇の基礎である「笑い」の基本を体感できる内容になるという。夜に行う公演では、大塚さんの一人芝居と、ワークショップに参加した希望者による芝居披露。観客も巻き込みながら即興で進んでいく大塚さんの芝居を間近で見ることができる。
ワークショップの開催時間は12時~18時。定員10人程度で、小学生以上。公演は19時開演。料金は、ワークショップ=3,500円、公演=2,800円。予約はフォームで受け付ける。