「なみかた河津桜まつり」が3月3日、大角海浜公園(波方町波方)で開催される。
同園内には、およそ40年前、地元有志らが植樹した河津桜やソメイヨシノが広がり、開花のピークに合わせて多くの人でにぎわいを見せる。
2022年から行われている同イベントは今年で3回目。見頃を迎えた河津桜を見上げる園内の「かれい広場」に、キッチンカーや物販のバザーなど10店舗が出店。バルーンショーなども予定する。昨年は5000人以上の集客があり、今年は混雑を避けるためシャトルバスを波方漁港駐車場から運行する。
イベントを主催する波方地域活性化推進協議会会長の村上唯博さんによれば、近年は桜の名所として知名度が上がり、県外からの観光バスも立ち寄るという。村上さんは「大角海浜公園はしまなみ海道はもちろん、松山側の水道まで見渡せ、絶景が広がる眺望のいい場所。桜の時期に合わせて、多くの人に地域の魅力が伝わればと思い桜祭りを始めた」と振り返る。
同協議会では地域の伝統文化を守り継ごうと、5年ほど前から「波方みそ」を造る体験教室なども企画。「船乗りが多かった波方では、栄養価の高い保存食としてみそを家庭で仕込んで船に積み込んでいた。そうした文化を今の人たちにも知ってもらい、地域のことをもっと好きになってほしい」と村上さん。桜まつりではこうしたみそのほか、もぶり飯や餅、豚汁などの販売も予定しているという。
村上さんは「大角海浜公園では桜だけでなく、ツワブキや百日紅など季節の花も時季によって楽しめる。40年前に植えられた花々が今に続いているように、私たちも手入れしながら美しい景色を皆さんに楽しんでもらいたい。そして次の世代にバトンタッチできれば」とも。
今年は3月10日まで、桜の夜間ライトアップも行う。「ライトアップされた夜桜と満天の星空が見られるとても貴重な機会。ぜひ見に来てもらえたら」と来場を呼びかける。
桜まつりの開催は3月3日10時~14時。ライトアップは18時~21時、3月10日まで。