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今治で「バリチャレンジ」 地域社会の未来を考えるリーダー育成目指す

8月19日から8月25日までの7日間開催されている「バリチャレンジユニバーシティー」。市民との交流や企業訪問などで、経営者の声に耳を傾けた。写真は今治造船にて。

8月19日から8月25日までの7日間開催されている「バリチャレンジユニバーシティー」。市民との交流や企業訪問などで、経営者の声に耳を傾けた。写真は今治造船にて。

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 高校生や大学生、若い社会人を対象に「地域社会の未来を考えるリーダー輩出」を目指す「バリチャレンジユニバーシティー」が8月19日から8月25日までの7日間、今治市で開催されている。主催はFC今治を運営する「今治・夢スポーツ」。

地域経済の活性化に貢献する市内企業を見学する参加者ら

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 同プログラムは、FC今治の岡田武史会長が発起人となり、「若者が夢や仲間や新たな考え方に出会う場を創り出すこと」を目指して2015(平成27)年にスタート。コロナ禍での開催中止などを経て、今回で6回目を迎えた。今年はFC今治高校の生徒や、観光学部や商学部などの大学生、地元企業や市、東京都内の企業で働く若者など、多様なバックグラウンドを持つ15歳~30歳の31人が参加している。

 参加者は「パーパス(目的や存在意義)に基づくまちづくり」というテーマに沿って、今治を舞台に、地方都市の目指したい未来を考え、街の戦略や具体的なアクションプランを策定する。最終日には有識者から成るメンター陣にプレゼンテーションを行う。

 2日目となった20日は3班に分かれ、FC今治とも関わりの深い企業や市役所を訪問。タオルメーカーの藤高(今治市別宮町)では、今治タオルが世界的に認められるブランドになった歴史について教わったほか、今治では珍しい一貫生産で行うタオル作りの工程を見学。その「品質へのこだわり」について学んだ。今治造船(小浦町)では、巨大なクレーンが並ぶ造船所内で、貨物船の建造現場を間近で見学。地域経済の活性化に貢献する造船業のスケールの大きさに、参加者も圧倒された様子だった。

 各企業の経営者や行政担当者から、地域が抱える人口減少や人材不足といった課題に加え、地域への愛着や未来への展望など、生の声を聞いた参加者たち。参加者の一人で都内企業に勤務する岡渚紗さんは「仕事でパーパス経営について考えていて、何かヒントになればと思い参加を決めた。理想を持って会社を経営している企業の方から話を聞いて、利益も大事だが『思い』も大事だということを改めて感じた」と話していた。 

 運営事務局の神尾武司さんは「頭で考えるだけでなく、実際の体験を通してよりクリアな意識や意見を持つ機会になれば。初対面のチームメンバーで、時に意見を戦わせる中で、リーダーシップやチームワークを高めていってほしい」と期待を込める。

 同プログラム最終日となる8月25日には、イオンモール今治新都市で発表会を開く。一般も観覧可能。開催時間は11時~13時。観覧無料。

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