イチゴ狩りを提供する観光農園「しまなみいちご園」が1月7日、JAおちいまばりの直売所「さいさいきて屋」(今治市中寺)にオープンする。
同園では7棟から成る、およそ2000平方メートルのビニールハウスで「紅ほっぺ」「紅い雫」「あまおとめ」「さちのか」「おいCベリー」の5品種を栽培。農事組合法人サポート中寺が運営し、予約の管理や代金回収などは、さいさいきて屋が連携して対応する。
オープンの経緯について、サポート中寺・代表の本宮環さんは「耕作放棄地の管理を目的に地元農家たちが集まり、長年、中寺地区で米や麦の栽培を手がけてきた。徐々に後継者不足などの問題が深刻になる中で、農業の活性化や組織存続のための雇用の受け皿として観光農業にチャレンジしようと考えた」と話す。同法人がイチゴの栽培に取り組むのは初めて。視察や試験栽培を経てノウハウを学び、オープンにこぎ着けたという。
開園を目指すに当たり、「一緒に農業を盛り上げていきたい」と、同じ中寺地区にあり、多い日には1日3000人が来店する「さいさいきて屋」に話を持ちかけた。JAおちいまばり営農販売部の菊川耕祐さんは「買い物や食堂利用と併せて、新しい楽しみを提供できることを期待して連携しながら準備を進めた」と話す。
本宮さんは「市場に並ぶイチゴは食べ頃の2~3日前に収穫したものがほとんど。イチゴ狩りでは、一番熟れたおいしいイチゴを食べてほしい。イチゴ狩りの醍醐味(だいごみ)である、味の食べ比べも楽しんでもらえたら」と呼びかける。「イチゴを通して少しでも農業に興味を持ってもらえたらうれしい」とも。
イチゴ狩りは60分で、料金は、中学生以上=2,000円、小学生=1,500円、未就学児=1,000円、3歳未満無料。営業時間は10時~16時。今年の営業は5月末ごろまでを予定。月曜定休。