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今治で「まちづくり市民会議」 まちの未来を「自分事」として考える

「まちづくり市民会議」でのワークショップの様子

「まちづくり市民会議」でのワークショップの様子

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 今治市中心市街地の今後の在り方を市民と共に考える「まちづくり市民会議」が12月20日、みなと交流センター「はーばりー」(今治市片原町)で開かれた。会場には高校生や大学生、社会人など約90人が集まった。

今治で「まちづくり市民会議」 発表の様子

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 同会議は今治市総合政策部企画政策局魅力都市創生課が主催。行政が描く計画を一方的に伝える場ではなく、中心市街地を「使う人」「関わる人」として、市民一人一人が当事者意識を持ち、これからのまちづくりに関わっていくきっかけづくりとして企画した。

 前半の発表では、高校生や大学生、地域で居場所づくりに取り組んできた実践者らが登壇。日常の中で感じている中心市街地への思いや、これまでの活動事例を紹介し、生活者や若者の視点から見た「まちの可能性」を共有した。

 今治市は今年6月、中心市街地の将来像を描いた「今治市中心市街地グランドデザイン」を策定している。会議では、上條・福島都市設計事務所の福島秀哉さんが同デザインについて説明。「これは完成形ではなく、これから市民の意見を重ねながら育てていく構想。実際に使う人の声が入ることで、まちはより良くなっていく」と、市民参加の意義を強調した。

 後半には、市民を交えたワークショップを実施。「中心市街地でどんなことが起こるといいか」「どんなことをやってみたいか」をテーマに意見を出し合い、期待や課題、実現してみたいアイデアを言葉にした。会場では、世代や関心の違いを超えて対話が生まれ、中心市街地を「誰かがつくる場所」ではなく「自分たちで関わり、育てていく場所」として捉え直す姿が見られた。

 今治市は「グランドデザイン」に基づき、中心市街地の再編に向けたまちづくりを進める予定。広小路の緑道化や丹下健三建築群の博物館への転用などを柱に、次年度以降は社会実験も取り入れながら、時間をかけて検証と改善を重ねる方針だ。「今回寄せられた意見を今後の中心市街地のまちづくりに生かしていく」としている。

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