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【#今治に移住してみた】日本一周の果てに見つけた、今治での暮らし…福岡寿亮さん

福井県→今治市 | Iターン |市街地暮らし| 会社員

【#今治に移住してみた】
今治には、なぜか人を惹きつける力があります。日々まちを駆け回り、さまざまな人に話を聞くばりけい編集部が出会ったのは、今治を選び、移住してきた人たち。
この連載では、そんな「今治暮らし」に飛び込んだ人々のリアルな声を深掘りします。
今回登場するのは、福岡寿亮さん。大学時代の挫折をきっかけに日本一周の旅へ。日本を見て回った福岡さんがなぜ今治で暮らすことを決めたのか、その理由と、このまちの魅力に迫ります。

福岡寿亮(ふくおか としあき) 
株式会社しまなみ 道の駅伯方S・Cパーク マリンオアシスはかた マネージャー/2020年11月移住/福井県出身

かつては一人の旅人として、全国の景色を見てきた福岡さん。移住から4年が経ち、現在は島の道の駅で、訪れる人々を温かく迎える側に立っています。「かつて旅先で受けた恩を、次は自分が返していきたい」。そんなひたむきな思いで今治に根を張る福岡さんに、移住の背景や、現在の等身大の暮らしについてお話を聞きました。

目次   

移住のきっかけ                       

僕の移住は、大学時代の「現実逃避」から始まりました。当時ちょっと嫌なことがあって、そこから逃げるように自転車で日本一周に出たんです。東京をスタートして北上し、2019年の春に北海道のニセコに着きました。そこで旅の資金が尽きてアルバイトを始めたんですが、ある休日、サイクリング中に車に轢かれてしまって。背骨を3本折る大事故でした。

でも、人生って分からないもので、療養のためにニセコに1年滞在することになり、そこで今の妻と出会ったんです。もし事故に遭わずに旅を続けていたら、今の家族はありません。


体の回復を待って旅を再開して、2020年の夏にしまなみ海道を走りました。地元の福井は日本海に面していて、冬の海はすごく荒れるんです。でも、瀬戸内海は本当に穏やかで、まるで湖のよう。「あ、ここいいな」と直感しましたね。実はたまたま妻の出身が新居浜市だったこともあって、旅を終えて3ヶ月後にはもう今治での暮らしをスタートさせていました。

仕事のこと                         

移住当初は「島でゲストハウスを」と考えていましたが、なかなか理想の物件に出会えず、しばらくは一人でデイトレードをしながら悶々とする日々でした。そんな時、先に市内で働き始めていた妻の紹介で出会ったのが、今の職場(株式会社しまなみ)です。

最初は、サイクリストとしての経験を買ってもらって、しまなみ海道でサイクリングガイドのヘルプスタッフからのスタート。その後、正社員として働き始めました。それまでも旅先でのリゾートバイトなど接客経験はありましたが、「あ、自分、接客向いてるわ」って再確認しました(笑)。一人で画面に向き合うより、人と接する仕事はとにかく楽しいですね。

今は道の駅「伯方S・Cパーク」にいます。僕自身の役割は、ここを単なる「休憩所」ではなく「旅の目的地」にすること。長年勤めているパートさんたちの意見を聞きながら、月替わりの新メニューを考えたり、業務の効率化を進めたりしています。

旅の途中、見ず知らずのおじさんにお小遣いをもらったことがあるんです。「自分も旅をしてたから」って。その時の恩を、今度は僕がここを訪れる旅人たちに返していきたい。そんな気持ちでお客さんを迎えています。

住まいのこと                        

最初は島暮らしに憧れていましたが、実際に働いて島の人たちの話を聞くうちに、現実も見えてきました。「買い物や病院を考えると、これから子育てをするなら陸地部の方が便利かも」って。今は市街地のアパートに住みながら、島へ通勤しています。

実は今、市内に家を建てている最中なんです。土地探しの時は、隣接地との境界線の問題とか地方ならではの苦労もありましたが、タイミングよく良い場所に巡り合えました。移住を考えている人には、「いきなり物件をドンと買う前に、まずはアパートに住んで冷静に物件を探す」ことをお勧めしたいですね。住んでみて初めて分かることって、本当に多いですから。

今治暮らしで感じること                   

今治での暮らしには、過不足を感じていません。商業施設に行けば大抵のものは揃うし、Amazonも届く。一方で、すぐそばには最高の景色があります。

よく行くお気に入りのスポットは、鴨池海岸公園です。近くのファミマでコーヒーを買って、家族で夕日を眺めながら散歩する。そんな何気ない時間が一番贅沢だなと感じます。

子どもが生まれる前は、僕が自転車、妻がバイクでしまなみ海道を走って、100キロ先の温泉で合流するなんて遊びもしていました。日常の延長線上にこういうアクティビティがあるのは、今治ならではの魅力ですよね。

仕事でも、子どもの急な病気の時に「休んでいいよ」と言ってくれる理解のある仲間に恵まれて、すごく働きやすさを感じています。

未来のこと                         

「これから何をしたいか」と聞かれると、実はあまり大きな野望はないんです。旅でやりたいことは散々やり尽くしましたから(笑)。今はただ、この今治という場所で、家族で楽しく過ごしていければ、それが一番。

新しく建つ家で、子どもと一緒に成長していく。休日は市内の公園を巡ったり、瀬戸内の自然に触れたり。よそ者として始まった僕の今治暮らしですが、これからは一人の「今治の人」として、この街に根を張って生きていこうと思っています。

移住を考えている皆さん、まずは肩の力を抜いて、今治という街を等身大で楽しんでみてください。ここには、外から来た人間を優しく包み込んでくれる穏やかな空気がありますから。

移住Q&A 先輩に聞いてみました              

Q今治はどんなところ?

日本中を回りましたけど、ここはとにかく海が穏やかで、景色がとにかくいいです。毎日見ていても飽きないですね。それでいて、買い物はイオンモール今治新都市に行けば大体のものが揃うし、ネットで買い物をすればすぐに届く。不便を感じることなく、のんびりした田舎の良さを味わえるちょうどいい街だと思います。

Q大変だったことは?

あまり思い浮かびませんが、島で働くようになり、地域で生まれ育った人とそうでない人の「線引き」を少し感じた時期もありました。そこは時間をかけてコミュニケーションを取り、懐に入る努力が必要でしたね。あとは「しまなみ海道の通行料」など、住んでみて初めて気づくリアルな負担もありました。

Q移住を考えている方へメッセージをお願いします!

観光と暮らしは違いますが、日常の中に海や夕日があるのは、本当にいいです。とはいえ憧れだけで動かず、まずはアパートなどを拠点に、地域のことを知る一歩から始めてみてください。力まずに楽しんでみれば、きっと気に入る場所だと思います。

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