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今治の老舗焼き鳥店「鉄火鳥」、居酒屋「やのや」へ刷新 祖父から孫へ継承

居酒屋「やのや」としてリニューアルオープンした店主の矢野友唯さん。

居酒屋「やのや」としてリニューアルオープンした店主の矢野友唯さん。

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 2002(平成14)年から23年続いた老舗焼き鳥店「鉄火鳥」(今治市旭町)の店主が80歳を迎え、今年1月末で営業に区切りをつけ、孫の矢野友唯さんが店を継ぎ、2月20日、居酒屋「やのや」としてリニューアルオープンした。

老舗の味も継承「やのや」

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 「やのや」店主の矢野さんは22歳。幼い頃から料理が好きだったことから、今治精華高校調理コースを卒業した。「将来、小料理屋ができれば」と思っていたところ、昨年末に祖父から閉店のことを聞かされ、継いでほしいと声をかけられた。「自分がやりたい気持ちもあったが、その時は『もう少し経験を積んでから』という不安な気持ちが大きかった」と友唯さん。

 そんな友唯さんを後押ししたのは父の栄一さん。「世代を超えて店が続いていってほしいという気持ちがあった。人生には何度か『ターニングポイント』があるが、今回は彼女にとってのチャンスだと思った」と栄一さん。アドバイスのかいがあって、友唯さんも覚悟を決めたという。

 店内は「今までよりもっと使い勝手がよく、たくさんのお客さまを迎えられるように」と、座敷だった席をテーブル席にするなどして増席。全42席を設ける。

 メニューは、「焼き鳥」(1皿2本300円~)や「せんざんき」(600円)など祖父の味を受け継ぎつつ、「若い世代の人たちにも来てほしい」と、「チキン南蛮」(500円)や「マルゲリータ」(580円)なども取りそろえ、品数をかつての30品から70品以上に増やした。釣り好きの栄一さんは「新鮮な魚も仕入れて、時季によって提供していく」と意気込む。

 「小料理屋を開きたかった」という友唯さんならではのこだわりで、メニューには複数の小鉢料理も加えた。「『お通し』という仕組みではなく、お客さまの好みに応じて好きな小鉢を選んでもらえれば」と友唯さん。他にモバイルオーダーを導入するなど、外国人客や客層の拡大にも意欲を見せる。

 友唯さんは「祖父もオープン後に来店して励ましてくれている。『やのや(矢野家)』という店名の通り、お客さんがまた帰ってきたくなるような愛される店にしたい」と意気込む。

 営業時間は17時30分~23時(土曜は24時まで)。日曜定休。

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