
古民家カフェ「栞(しおり)」(今治市朝倉上)が5月5日にオープンする。
店主の横田七海さんは高知県出身。結婚を機に2021年、夫の地元である今治に移住し、市内の中学校で養護助教諭として働いてきた。夫の励矢さんはシステムエンジニアとして働く傍ら、趣味のコーヒーを究め、焙煎(ばいせん)を手がける。「コーヒーが苦手だった」という七海さんも、励矢さんの影響で「コーヒーのおいしさを知った」と言い、「いつかは誰もがほっと落ち着けるカフェを開きたいと、漠然と思い描くようになった」と振り返る。
その後も人生設計を考える中で、「いつかではなくて、今やろう」とカフェ経営を決心。「今治には海、山、街などいろいろなエリアがあるが、静かでのどかな田んぼ道の景色や、道行く人の温かさに引かれて、朝倉地区の空き家物件に決めた」と七海さん。改修費の調達のためにクラウドファンディング(CF)で協力を呼びかけ、約2カ月の期間中に目標金額の50万円を調達した。
築70年以上の2階建ての古民家を改修した同店。カフェスペースは1階で、テーブルとカウンター合わせて18席を用意する。縁側や建具など、古民家の趣が残る店内には、励矢さんの趣味だというドライフラワーを飾るほか、窓から見える庭は七海さんが好きだというコケを植えるなど、それぞれの趣味を詰め込んだ。
メニューは、「A煮込みハンバーグセット」(1,500円)、「Bとりちらし丼セット」(1,400円)、「Cおむすびセット」(1,350円)の3種のランチプレートと、チーズケーキやコーヒーなどのカフェメニューを中心にそろえる。
七海さんは「日々頑張っている人に、ちょっとした幸せを提供したい。来て良かった、また明日からも頑張ろうと思ってもらえるような場所になれれば」と意気込む。
営業時間は11時~17時。木曜定休。