
今治市大西町に位置する新来島どっくで7月3日、新たに建造されたバルクキャリア(ばら積み貨物船)の引き渡し式が盛大に執り行われた。関係者や社員、地元の保育園児ら約300人が船の完成を祝った。
今回引き渡された船は、今年で創業150周年を迎える福神汽船(今治市北日吉町)の記念すべき船。新来島どっくの担当者は「記念の船を当社で建造させてもらえて大変うれしく誇りに思う。建造中は、設計、現場ともに福神汽船さまの要望に応えられるよう、互いに会話を重ねて本日、無事に引き渡すことができた」と安堵(あんど)の表情を浮かべる。
式典では、合図とともに船上から色とりどりの紙テープが舞い、汽笛と共に船が初めて海へと進み出した瞬間、集まった観衆からは大きな歓声と拍手が沸き起こった。
見送り式に参加した園児たちは、船が進水していく様子を目の当たりにし、「最高だった」「感動した」「船の運転士さん(操縦士)が見えて、かっこよかった」「外国に行くと聞いた。頑張ってほしい」と興奮した様子で話し、船が沖に見えなくなるまで、名残惜しそうに手を振り続けていた。