
夏休みが始まったばかりの7月20日、しまなみアースランド(今治市高地町2)で、子どもたちがさまざまな職業を体験できる「なりきりおしごとフェス」が開催された。多くの家族連れが来場し、会場はにぎわいを見せた。
主催は、今治市内の高校生で結成された学生団体「たねからゼミ」。「普段出合わないお仕事に挑戦」をコンセプトに、主に小中学生を対象に実践的な職業体験の機会を提供した。
当日は、今治市内外で活躍するデザイナー、ネイリスト、学校教員、パーソナルトレーナー、プロサッカークラブ「FC今治」の営業職など6組が出店。子どもたちは興味のあるブースを選び、各職業を45分間の持ち時間で体験した。今治経済新聞もブースを構え、子どもたちに記者体験を提供した。
デザイナー体験では、今治出身のデザイナー・渡部晋作さんがワークショップを行った。バナナをモチーフに、実際にバナナを食べたり、匂いを嗅いだり、じっくり観察したりするなど五感を使った体験を通して、バナナの文字をデザインするというユニークな内容。参加した子どもたちからは「普段まじまじと観察することがなかったので面白かった」と、新たな発見に目を輝かせていた。
今治経済新聞の記者体験では、子どもたちは屋外を探検し、自分で気になることを見つけ出すところからスタート。その後、質問内容を考え、施設スタッフに実際に質問を投げかけ、取材を体験した。参加した小学2年の男児は「夏休みの宿題で新聞作りがあるので、どうすれば聞きたいことが聞けるか、今日の体験が役に立ちそう」と話していた。
「たねからゼミ」代表でFC今治高校里山校2年の畠中真知さんは「子どもたちの将来の夢につながる出合いやきっかけになればうれしいと思い企画した。当日は100人以上の来場者があり、やって良かった」と振り返る。「これからも子どもたちに、非日常な体験を届けることで、学びや発見の機会の機会を届けられたら」と意気込む。