
サッカーJリーグ・FC今治が9月23日、ホームのアシックス里山スタジアム(今治市高橋ふれあいの丘)の観客席を約3500席増設し、収容人数を約8900人へと拡張する計画を発表した。2026年シーズンでの運用開始を目指す。同時に「2026特別シーズンJ1クラブライセンス」の交付も決定し、クラブの未来に向けて大きな一歩を踏み出した。
同クラブは「今回の増席は単なる収容力拡大にとどまらず、観戦環境をより快適にし、時代やニーズに合わせて進化し続ける『成長するスタジアム』を目指したい」とする。工事は2025年シーズン終了後に始め、2026年8月ごろの完成を予定。2026年2月~6月に予定される特別大会と時期が重なるが「試合開催に支障が出ないよう最大限配慮する」としている。
地元で長年観戦を続ける男性サポーターは「最近は満席で知人を誘えないこともあった。増席されれば、もっと多くの人と一緒に応援できるのが楽しみ」と期待する。同クラブのパートナー企業でもある「得得うどん大西店」店主の中西裕二さんは「J1昇格が見えてきたことは、今治市民にとって誇らしいニュース。何より、子どもたちが夢を持てるような明るいニュースで、心から嬉しい」と声を弾ませる。「今シーズン初めてJ2で戦い、盛り上がりを肌で感じている。ますます活気づいて、今以上に市外からも今治市に足を運んでもらえるようになれば」と、地域経済への波及効果にも期待を寄せる。
クラブは同時に、2026特別シーズンに向けたJ1クラブライセンスを取得した。昇格に必要な要件の一つをクリアしたことはファンにとっても朗報。同クラブは「まちのシンボルとして、何世代にもわたって愛され、365 日賑わうスタジアムを目指したい」と意気込みを見せる。