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今治商店街のシェアキッチンで続々営業開始 中華・串揚げなど業態多彩に

左は「せるすた秘密基地食堂」店主の丸山さん。右は「葡萄(ぶどう)」店主の内山さん。

左は「せるすた秘密基地食堂」店主の丸山さん。右は「葡萄(ぶどう)」店主の内山さん。

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 今治銀座商店街の新たなにぎわい拠点として8月にオープンしたシェアキッチン「くろごまキッチン」(今治市常盤町)で新たな店が続々と営業を始めている。

今治商店街の「くろごま団地」外観

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 地域おこし協力隊OBの福地立憲さんが、商店街の空き店舗を改装して整備した地域交流拠点「くろごま団地」の一角に位置する同施設。曜日替わりや月数回など柔軟な営業頻度で出店でき、開業前の実践の場や副業としての活用も想定している。

 9月6日に営業を始めたのは、ラーメンやチャーハンを提供する「せるすた秘密基地食堂」と、松本町でかつて営業していた「葡萄(ぶどう)」。

 「せるすた秘密基地食堂」店主の丸山誠さんは中華一筋40年のベテラン調理師。関東の中華料理店で長年腕を振るい、今治にUターン後も学習塾を経営しながら、塾生に中華の賄いを振る舞うなど、料理への情熱を絶やさなかった。現在は企業の社員食堂で働く傍ら、第1・第3土曜の昼に「くろごまキッチン」で出店している。

 メニューは「ラーメン」(700円)、「チャーシューメン」「担々麺」(以上900円)、「チャーハン」(500円)など。150円追加でミニチャーハンのセットにも対応。「醤油(しょうゆ)光麺」「塩光麺」(以上600円)といった具なしラーメンもあり、「シンプルに麺とスープ本来の味を楽しんでほしい」と丸山さん。「自分の原点に立ち返る気持ちで作っている。これまで出合ってこなかった方にも、気軽に味わってもらえたら」と話す。

 「葡萄(ぶどう)」店主の内山葉子さんは今治市議としても活動する。2015(平成27)年から5年間、「葡萄」を営んでいたが、骨折をきっかけに閉店。その後、病気や家族の不幸などで一時は飲食業から離れたものの、「料理が好き」という思いは消えなかった。自然農法や食を通じた健康への意識もあり、自ら米や野菜を育てるようになった。「おいしい食材の魅力を伝えたい」と再び厨房に立つ決意をしたという。

 メニューは、金曜昼に「薬膳カレー」(1,200円)、金曜・土曜の夜には串揚げを提供している。串揚げは1本から注文できるほか、「おまかせ料理コース」(3,000円)も用意。デザートには、かつての人気メニューだったフレンチトーストもアレンジして復活させた。「これから少しずつ知ってもらい、たくさんの人に来てほしい」と意気込む。

 「くろごまキッチン」を運営する福地さんは「商店街に新しい風を吹き込む場にしたい。ここで経験を積んで、いずれは空き店舗などで自分の店を開く出店者が出てくれたら」と期待を込める。既に新たに2店舗の出店が決まっており、今後も利用者募集を続けながら、地域に開かれたにぎわいづくりを進めていくという。

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