イラストレーター・水沢そらさんの原画展が12月6日、今治の古本カフェ「森」(今治市米屋町)で始まった。
水沢さんは北海道出身で、東京都在住のイラストレーター。NHKラジオテキスト「まいにちスペイン語」2025年度や雑誌「暮らしの手帖」など書籍の表紙イラストのほか、洋菓子ブランド「ネコシェフ」のビジュアルやCD・レコードのジャケットなどを手がけている。今回は福音館書店の「こどものとも年少版」で、自身初となる作・画の絵本「なんでかな」が刊行されたのを記念し、愛媛県内では初となる原画展を開いた。
同展では、絵本に実際に掲載された作品8点を展示。猫や象、昆虫などの生き物や植物、幼い子どもなどをモチーフにしたかわいらしい絵を並べる。会場内には絵本ができる前のラフや下絵なども展示し、実際に絵本が完成するまでの過程も紹介する。
企画したのは、今治ホホホ座(共栄町)や森などを経営する豊島吾一さん。「東京の知人が営む店で水沢さんの展示をしているのを見て、かわいらしくも不思議な水沢さんの世界観に引き込まれた。愛媛でもぜひ展示をと思いオファーし、今回、実現した」と開催の経緯を話す。「描き込みがすごいのと、かわいらしさの中にシュールさや怖さなどもあって、単純に『かわいい』だけではないのが魅力」とも。
会場では、オリジナルグッズも販売。絵本「なんでかな」のほか、作品集や漫画作品、過去に手がけた書籍のほか、ポストカードセットやトートバッグ、ファイバークロスなどもそろえる。
会期中、水沢さんも12日夕方から在廊予定。19時からはアーティストトークも予定しており、絵本の制作秘話や作品の見どころを語る。入場無料。要予約。「本人も愛媛に来るのは初めて。どんな話が聞けるか楽しみ」と豊島さん。「絵本の原画を間近で見ることのできる貴重な機会。大人も子どもも楽しめると思うので気軽に見に来てほしい」と来場を呼びかける。
開催時間は11時~19時。入場無料。12月14日まで。アーティストトークの予約は店頭とDMで受け付ける。