今治の就労継続支援B型事業所「麦の穂」(今治市衣干町2)に通う井出晴陽さんのイラストが、愛媛総合センター(旭町)の販促用ノベルティーに採用され、3月25日、愛媛県庁で同取り組みの完成報告会が行われた。
井出さんは自閉スペクトラム症があり、日頃は社会福祉法人「来島会」が運営する同事業所で、パンの製造販売作業に携わっている。作業の合間にはイラスト制作にも励んでおり、柔らかな線と優しい色使いで描く動物の作品が特徴。
今回のノベルティー制作は、愛媛総合センターの玉井俊平さんが、事業所内に展示されていた井出さんの原画に目を留めたことがきっかけとなった。県の「障害者アート商品化支援事業」の採択を受けて商品化が実現し、今年から同社の顧客向け販促品として、井出さんの動物イラストをあしらったメモ帳を配布している。
報告会には、井出さんと玉井さんが出席。中村時広県知事に直接デザインの意図を説明した。作品を目にした中村知事は井出さんに「動物描くの好き?」と尋ね、「とべ動物園に新しくオランウータンが来たので、ぜひその絵も描いてほしい」と直接リクエスト。報告を終えた井出さんは「緊張した。動物園の絵も描いてみたい」とはにかんだ。
玉井さんは「こうした取り組みを通じて、障害のある人と企業がつながるきっかけがあることを多くの人に知ってほしい。ノベルティーを手に取ったお客さまに、井出さんの創作活動が届くことを願っている」と期待を込める。