今治市新谷の吉祥寺近くにある畑で、秋の青空の下黄金色のヒマワリが満開となり、訪れる人々の目を楽しませている。地元で兼業農家を営む原田大祐さんが植えたものだ。通常は夏に咲くヒマワリの珍しい光景に、道行く人々が足を止めて見入っている。
約30アールの畑で育てられているヒマワリは雑草対策や緑肥としての活用を目的に栽培されており、およそ5年前から毎年9月上旬に見頃を迎えるのが恒例となっている。週末には、その珍しい光景に車を降りて熱心に写真撮影をする人の姿も見られた。通りがかった人は「まさかこの時期にヒマワリが見られるとは思わなかった。あまりにきれいで、思わず車を止めてしまった」と口にする。
原田さんによると、ヒマワリを植えている畑の一部は、以前は稲作を行っていた。5年ほど前にジャンボタニシの被害が見つかったため、近隣の池や田んぼへの被害拡大を防ぐ目的で稲作を中止。それ以来、11月から5月にかけては麦を、初夏から秋にかけてはヒマワリを植えているという。今年は9万粒もの種をまいた。
今年は梅雨明けが早かったため、雨を待って種まきを例年より2週間ほど遅らせた結果、開花もずれ込み、直近の3連休に満開を迎えた。原田さんは「今週いっぱいは美しいヒマワリを楽しめると思う。多くの人に楽しんでもらえたらうれしい」と話している。