今治市四村のスーパー「四村ショッパーズ」で現在、「フード&ベジタブルマーケット」が開かれている。
今治市が推進する「オーガニックビレッジ推進事業」の一環として行う初の取り組み。地元で有機農業に取り組む生産者や事業者の紹介を通じて、有機農産物や加工品の販売促進、消費拡大を目指す。
店内には特設コーナーを設置。大西町の「有樹の里 井上果樹園」、朝倉の「お四国農園」など、有機JAS認証を受けた生産者による有機野菜や米、かんきつ加工品などを主に販売する。店内の調理場では有機野菜を使った総菜を提供し、併設の「ティア自然食堂」でもオーガニック食材を使ったメニューを展開。初日の11月1日には新米の試食会も行い、多くの来店客でにぎわった。
同店の青木司店長は「安心して食べられるおいしいものにこだわって店づくりをしてきた。今では今治市内だけでなく、西条市や新居浜市からもお客さまが来てくださる。コロナ禍を経て『食の安全』への関心が高まっていると感じる。これまで南予の生産者との取引が多かったが、今後は今治の有機農家とのつながりも増やしていきたい。何よりこうした取り組みが、生産を後押しすることにつながれば」と話す。
オーガニックビレッジ推進事業を担当する「愛媛食農デザイン」の小林友香子さんは「今治の有機農家さんが育てたカブや人参、お米を食べたとき、そのおいしさと力強さに衝撃を受けた。この感動をもっと多くの人に知ってもらいたいという思いが、私の原点」と話す。「有機という選択が特別なものではなく、日常に根づいていく未来を目指したい。『買える場所』『食べられる場所』『生産の量』を整え、地域の中で循環できる仕組みを形にしていきたい」と意気込む。
 営業時間は8時~21時。11月9日まで。