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今治・菊間町でエビの「陸上養殖」 地域おこし協力隊・藤原さんが成果報告

報告会では、収穫されたばかりのエビが焼きエビとして振る舞われた。徳永繁樹今治市長や関係者らが試食し、絶賛の声が上がった。

報告会では、収穫されたばかりのエビが焼きエビとして振る舞われた。徳永繁樹今治市長や関係者らが試食し、絶賛の声が上がった。

 菊間町で取り組まれている「バナメイエビの陸上養殖」プロジェクトの成果報告会が3月30日、今治市役所で行われた。事業を手がけるのは、昨年4月に着任した地域おこし協力隊の藤原敏光さん。空き家を活用した独自の養殖システムで、地域発の新たな産業創出に挑んでいる。

今治・菊間で「バナメイエビの陸上養殖」

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 藤原さんが陸上養殖に着目した背景には、日本のエビ自給率の低さと食の安全への懸念がある。国内流通の99%以上を占める輸入エビに対し、藤原さんは「地元の海水を利用し、薬剤不使用で安定生産できる仕組み」を模索。

 菊間町の空き家に水槽を設置し、独自の循環型システムを構築することで、水質を厳密に管理。従来の養殖に比べ約5倍の生産効率を目指し、水温や給餌データの蓄積・最適化を続けてきた。

 報告会では、収穫されたばかりのエビを焼きエビとして振る舞った。試食した徳永繁樹今治市長や関係者からは「とにかく味が濃い」「プリプリした歯応えが、これまでのエビと全く違う」と絶賛する声が上がった。

 現在、藤原さんが育てるエビは市内の飲食店など6店舗で試験導入されており、「このエビを目当てに来店する客もいると聞いている」と手応えを語る。藤原さんは「食べた人がおいしいと言ってくれるのが一番の自信。生産者冥利(みょうり)に尽きる」と顔をほころばせる。

 藤原さんの任期はあと2年。自身の事業の成功だけでなく、その先のビジョンは大きい。「空き家や空き工場があれば、誰でも挑戦できるのがこのシステムの強み。地域の方が第2、第3の生産者として参加し、かつての今治タオルのように、地域一丸となって世界を目指したい」と展望を語る。

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