食べる

今治・大三島にバル 石川からIターンし開業「島の夜を楽しく」

石川県から今治市へ移住したオーナーシェフの鍋島晟実さん(右)と酒井隼さん(左)

石川県から今治市へ移住したオーナーシェフの鍋島晟実さん(右)と酒井隼さん(左)

  • 0

  •  

 「うみまちバルアメリ」(今治市大三島町)が4月19日、オープンする。

大三島「うみまちバルアメリ」がオープン、海を望む店内

[広告]

 店舗面積は26坪で、席数は20席。同店ではフレンチをベースに、昼は「アメリ特製 牛肉のビーフシチューランチ(ライス、サラダ、ドリンク付き)」(=2,000円)やコーヒー、夜はお酒とアラカルトなどを提供する。事前予約でコース料理にも対応する。店では瀬戸内の新鮮な食材に加え、北陸からも旬の海鮮や精肉を仕入れる予定だという。

 運営を手がけるのはオーナーシェフの鍋島晟実さんとスタッフの酒井隼さん。2人とも北陸出身で、3月に石川県から今治市へ移住した。

 鍋島さんは今年29歳。専門学校卒業後、金沢市内のホテルでフレンチシェフとして5年働いた後、すし店に転職。すし職人としてのキャリアを5年積み、自分の店を構えることを決意した。

 出店候補地として「食材がおいしく、関東圏からのアクセスもいい」地元・北陸地方も考えたという。一方、「これからの時代は、例え頻繁に来られる場所でなくても、一生の記憶に残るような忘れられない体験にこそ価値があるのでは」という思いもあり、「景色が良く、ゆったりとした時間の流れの中で過ごせる場所を検討した」と酒井さん。

 酒井さんは大三島に父の実家があり、子どもの頃から夏休みに帰省しては「いいところだ」と感じてきたという。鍋島さんが酒井さんの勧めで初めて大三島を訪れたのは、ちょうど1年前の2023年4月。「景色の良さはもちろん、たくさんの地元の人が声をかけてくれて、人の温かさに感動した」と振り返る。「かつて食堂だったという物件に出合い、ここで地域に愛される店を開きたい」と移住を決めた。

 酒井さんは石川県内で事業開発などを手がける会社を経営している。これまで飲食店をはじめ、多くの店舗立ち上げを支援してきた経験から、同店でもブランディングや空間設計などを担当する。移住に際して何度か大三島に通う中で、観光客が夜まで楽しめる店が少ないことを課題に感じ、「バル」としての営業を提案した。同店では島内での無料送迎も行う。「夜の楽しみを提供することで大三島の観光を盛り上げ、地域に貢献していきたい」と意気込む。

 「島内の人と観光客の交流が生まれる場所にしたい」と酒井さん。鍋島さんも「地域密着で、このエリアに愛される店になれたら」と意欲を見せる。

 営業時間は11時~23時。水曜・木曜定休。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース