
道の駅「しまなみの駅御島(みしま)」(今治市大三島町宮浦)など、島内を拠点に6月17日、北海道の味を提供するキッチンカー「KAMUI(カムイ)」が営業を始めた。
経営するのは、大三島で新聞販売店を営む三上朋也さんと奥野好美さん。北海道出身の三上さんは長年、札幌市内でホテルスタッフとして多忙な日々を送っていたが、コロナ禍を機に退職。しまなみ海道を旅する中で大三島のゆったりとした空気に魅せられ、2021年に移住を決めた。
移住当初、偶然知り合い、住まいや仕事の面倒まで見てくれたのが、島で新聞販売店を営んでいた奥野さんの父親だった。「住まいから仕事の相談まで乗ってもらって、島の人たちには本当に優しくしてもらった」と三上さんは当時を振り返る。
早朝の新聞配達の仕事は日中に比較的時間の余裕ができるため、「以前から興味のあったキッチンカーを開いてみたい」と考えた三上さん。配達先の島民にも話していたところ、市外で活動していたキッチンカーが引退するという情報が舞い込んだ。「縁がつながった」と三上さん。車体を譲り受け、開業を決意した。
店名の「KAMUI」はアイヌ語で「神の島」を意味し、メニューには北海道の味を並べる。「ラーメンサラダ」(800円)のほか、「ぶた丼」(1,000円)、「牛トロ丼」(1,500円)などボリューム感のあるフードメニューを提供する。
さらに力を入れているのが「ふわとろかき氷」(700円)。液体を氷にする特許技術を採用した機械で作るかき氷は、その名の通り「ふわふわ」とした食感が特徴。定番のイチゴに加え、北海道らしい夕張メロンやハスカップ味もそろえる。
三上さんは「地元の人にもぜひ来てほしい。地域に愛される店にしていきたい」と意気込む。
営業時間は11時~17時。