
カフェ「福和家」(今治市別宮町)が3月5日、約4カ月にわたる休業を経て営業を再開した。
カフェ「福和家」、休業前と変わらないカレーやランチなどを提供する
2017(平成29)年12月の開店以来、地域に愛されてきた同店。店主の明瀬青児さんがスタッフとともに切り盛りしてきた。
明瀬さんが人工股関節の手術を受けるため入院したことで昨年11月から休業。「立ち仕事が長い分、何年も前から足に違和感はあった。昨年の夏が忙しかったことで、一気に調子が悪くなった」そう。11月のある日、椅子から立ち上がろうとした際に、突然転倒。「ひどい痛みで、日常生活もままならなかった」と振り返る。12月に手術を受け、その後はリハビリに励み、今回、復帰を遂げた。「再開するときにはスタッフ探しからだと覚悟していたが、みんな復帰を待ってくれていた」と感謝を口にする。
明瀬さんは現在、67歳。高校時代に叔父が経営する喫茶店でアルバイトを始め、その後、叔父の新店開業に伴って23歳で店を引き継いだ。以来、喫茶店やカフェで働き、飲食業に関わってきた仕事歴は50年以上。「若い頃は学校もさぼったが、仕事にだけは穴を空けなかった。それだけ熱中できた。運よく、天職に巡り合えたと思う」と明瀬さん。「暇な店はなく、どこも忙しかった分、経験が身になった」と振り返る。
60歳の頃、自宅を建築するのに合わせて現在の店を構えた。「何かものを作ることが好き」という明瀬さん。内装やインテリアは自身の趣味を詰め込んだという。「のんびりやろうと思って作った店だったが、それだと結局、自分が面白くない」と開業以来、現在まで多忙な日々を送っている。
「ゆくゆくはコーヒーでもいれながら、のんびり楽しくやれればと思うが、今はまだやめれんね」と笑う。
営業時間は11時~17時。火曜・金曜定休。