
古民家レストラン「たまや」(今治市上浦町)がオープンして、3月31日で3カ月がたつ。
井口集落の一番山手に位置する築75年の古民家を改装。店主は千葉県出身で、東京出身の夫と2020年に夫婦で移住した桑原珠代さん。
店内は、昔ながらの梁(はり)や柱を生かした和室空間で、20席程を用意。ランチタイムは「親鳥ラーメン」「親鳥そば」(以上1,000円)のほか、「きのこのヴィーガンガレット」(1,600円)、「大三島産イノシシミートソース」(1,900円)など3種のガレットを中心にメニューを展開する。ディナータイムは予約制で営業。
「外国人観光客の多い大三島だからこそ、ビーガンメニューを出したかった」という桑原さん。自身もこれまで、さまざまな国への留学経験があり、5か国語を操る。中でもフランスで暮らした頃に食べたガレットには思い入れがあり、メニューに加えたという。
移住前は千葉県でドッグカフェを3年間営んでいた桑原さん。当時、「将来、どこかの島で自給自足の暮らしがしたい」という夢を親しくなった来店客に話したところ、とんとん拍子に話が進み、紹介された和歌山県に移住する予定を立てていたという。物件の契約も間近だったが、コロナ禍で計画が白紙に。その後、「何気なく『神の島』と検索した」ところ、大三島がヒットしたという。
移住後は大三島町宮浦地区でシェアキッチンを借り、土曜・日曜限定で親鳥そばやラーメンを提供する店を営んできたが、そのうちに「自分で店づくりがしたい」と考えるようになった。「家の造りが良く、車の往来も多くなくて井戸水も出るなど、条件が良かった」ことから、古民家購入に至ったという。
「観光のお客さまにとって、夜も楽しめる島になれば」と、今後は居酒屋としての営業なども検討しているという桑原さん。「離れをゲストハウスにする計画も立てている。日本を感じられる場所、にぎわいが生まれる場所になれれば」と意気込む。
営業時間は12時~16時、ディナータイムは要予約。月曜・木曜・金曜定休。