今月発売された「田舎暮らしの本」の特集「2025年版 第13回 住みたい田舎ベストランキング」(宝島社)で、今治市が総合部門(人口10万人以上20万人未満のまち)のほか、若者世代・単身者部門、子育て世代部門、シニア世代部門の全4部門で全国1位となった。
子育て世代部門、シニア世代部門での1位は4年連続、4部門での1位獲得は3年連続となる。
同ランキングは、全国の市町村を対象に、暮らしやすさや移住施策などの指標から宝島社が独自のアンケートを行い、その結果によって決定しているもの。設問は毎年変動するが、今回は314項目のアンケートを実施。547の市町村の回答を元に田舎暮らしの魅力を数値化し、ランキングにした。
評価された点は、瀬戸内海の美しい島々や世界的な海事都市などさまざまな顔を持ち、観光業、農業、工業など、多様な仕事のチャンスがあること、「しまなみ海道」により、架橋の島々や本州との行き来が車で可能であるなどアクセスが良いこと、今治版ネウボラのほか、子どもの発達に合わせた公園づくりや、2拠点教育が可能なデュアルスクールといった子育て支援が充実していることなど。今治市では2019年~2023年の5年間で、移住人口が675人から3118人の4.6倍に増加しており、こうした点も評価された。
今治市地域振興課の智内真登香さんは「短期的に移住施策だけに取り組んだとしても受賞は難しい。公共施設へのアクセスや医療など、まち全体の総合的な評価が大きく関わってくるため、暮らしやすいまちづくりに長期的に取り組んできた結果だと受け止めている」と話す。「移住者が移住者を呼ぶような良い循環も起きている。今後も行政だけでなく、市民と一緒になって暮らしやすいまちづくりに取り組んでいければ。その先に受賞があれば、うれしい」とほほ笑む。