「今治市合併20周年記念式典」が1月18日、今治市公会堂(今治市別宮町)で開かれた。
今治市は、2005(平成17)年の平成の大合併で、今治市と旧越智郡の11町村が合併してできた。12市町村による合併は、新設合併としては全国最大規模だった。
式典には、招待客や市民ら約600人が参加。徳永繁樹市長はあいさつで、「今治市は合併によって多彩な魅力を持った街に生まれ変わった」と振り返った。
同市では20周年に向けて、さまざまな記念事業を実施してきた。中でも本年度に実施した「今治みらい発掘プロジェクト」は、合併した12市町村を15のエリアに分け、市民154人による「発掘隊」が計24回に及ぶワークショップやフィールドワークを通じて、地域の魅力発掘を行った。
徳永市長は「154人の個性豊かな人材を掘り起こし、今治の未来や夢を共有できたことこそが大きな成果。少子高齢社会の中で、2050年には人口が10万人を切ると言われているが、特効薬はない。地域のにぎわいを維持・発展させていくという夢を持ち、市民とともに『脱・衰退』を目指していく」と力強く話した。
式典では、市政の発展に貢献した功労者表彰のほか、「発掘隊」が活動を振り返るトークイベントも実施。隊員として小学生の娘2人と活動に参加した岡田紫穂さんは「活動を通して地域の人との絆が深まり、日常でも話したり集まったりするようになった。子どもたちも積極的に人と関わるようになるなど良い経験になった」と話した。発掘隊長を務めた窪田裕子さんは「活動を通して新しい出会いがたくさんあった。新しくつながった発掘隊員の絆を、未来につないでいきたい」と意気込む。
徳永市長は「21年目の旅立ちを、市民みんなでやっていきたい。発掘隊の活動も2年目以降につないで、未来を担う人たちを育てていきたい」と話した。