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今治・片垣池周辺で300匹のホタルの舞 延喜ホタル保存会の活動に支えられ

延喜の片垣池周辺の水路を飛び交うゲンジボタルの群れ。ホタルには懐中電灯などで直接光をあてないように(撮影:村上靖)

延喜の片垣池周辺の水路を飛び交うゲンジボタルの群れ。ホタルには懐中電灯などで直接光をあてないように(撮影:村上靖)

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 今治・延喜の片垣池周辺の水路で現在、「ホタル祭」が開催されている。「当たり年」と呼ばれる今年は例年より多くのゲンジボタルが飛び交い、訪れる人の目を楽しませている。

300匹のホタルの舞 延喜ホタル保存会の活動

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 例年の見頃は6月初旬だが、今年は例年よりやや早く、5月29日の407匹をピークに、5月30日は303匹とやや飛散数が減ってきている。延喜ホタル保存会会長の和田勲さんは、「ただ300匹でも十分多いので、まだ見ていない人はお早めに」と呼びかける。

 今から37年前、「この自然豊かな延喜でホタルを守ろう。きれいな水を守ろう」という機運が高まり、約10名の有志で発足したのが、延喜ホタル保存会。以降、毎年ホタルの幼虫の放流や飼育などの保護活動に力を入れている。地元住民もホタルの生息地となっている川や池などの清掃活動を定期的に行っており、地域住民一丸となってホタルの生育環境を守っている。

 ホタル祭が終わる6月初旬を過ぎると、会のメンバーが成虫を保護して虫かごに移して産卵させる。その後、7月中旬にはふ化し、ふ化したらすぐに水の中に放流する。その際には、「しまなみの杜認定こども園」の園児たちも助っ人に訪れ、ホタルの放流を手伝うのが恒例行事になっている。

 同会は、ホタルの生態や保護の重要性を地元の子どもたちに伝える教育活動も行ってきた。会メンバーの徳永伸也さんは「ほかにも今治市立乃万小学校やしまなみアースランドでの講演会やワークショップなどを通じて、ホタルの魅力や自然環境の大切さ、次世代に対する環境保護の必要性も伝えている」と話す。

 毎年開催されるホタル祭は、今治市内から訪れる人に加え、遠くは大阪から足を運ぶ人がいるほどの盛況ぶり。「今年は自然条件にも恵まれて、近年の中でも飛散が多い年。家族や友達を誘って、ぜひ楽しんでもらえれば」と呼びかける。

 ホタル祭会場近くの道路は路上駐車禁止。近隣の指定駐車場の利用を呼びかける。

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