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今治里山スタジアムで「茶会」 ピッチでリラックス、初の試み

今治里山スタジアムのピッチ上で茶道体験が行われ、参加した8人は普段とは異なる時間を楽しんだ(撮影=豐嶋啓仁)

今治里山スタジアムのピッチ上で茶道体験が行われ、参加した8人は普段とは異なる時間を楽しんだ(撮影=豐嶋啓仁)

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 「里山茶会」のイベントが4月9日、今治里山スタジアム(今治市高橋)のピッチ上で開催された。今治里山スタジアムを管理・運営する「今治.夢スポーツ」(高橋)とまんじゅう屋の山田屋(松山市)が共催し、「アスリート陶芸家」として活動する山田翔太さんとのコラボレーションで実現した。

今治里山スタジタムで「茶会」 初の試み

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 「今治.夢スポーツ」の中島啓太さんは「サッカースタジアムでありながら、試合がない日でも365日、にぎわいを創ることを目的に企画した」と話す。「里山の自然環境を楽しんでほしい」とピッチを使ってできるイベントを考案したという。

 講師を務めた山田翔太さんは、東京やフランスを拠点に陶芸家としてのほか茶道家としても活動する。学生時代からラグビーやトライアスロンに取り組んできたアスリートとしての一面もあり、「世界で活躍するアスリートに、日本の精神を持ってもらおう」と、アスリートに向けた茶会などを企画してきた。「精神統一としての側面もある」という。今回、企画趣旨に賛同し、自身も初というスタジアムピッチ上での茶会を実施した。

 当日は市民やFC今治の選手ら8人が参加し、茶わんの「見立て」や茶道体験を楽しんだ。参加した白石敬汰さんは「山田屋まんじゅうの甘みと抹茶の味わいがマッチしていた。自然の中での茶道を五感で体験できた」と振り返る。

 「今治.夢スポーツ」の矢野将文社長も参加。「ピッチに座ったのは初めて。何とも言えないリラックス感があった」と感想を話す。「茶わんの『見立て』を通して、一人一人のものの見方や感じ方が違うということを改めて知った。違いを否定せず、自分の思いを素直に表現することで、多様な人との関わり方を考えるきっかけにしたい」とも。

 「時間をかけて一つのことに向き合うことでしか感じられない、美しさや純粋な感覚がある。アートに触れて、一人ひとりの美意識や感性の『違い』を楽しむことで人生が豊かになれば」と山田さん。「自然に囲まれたスタジアムで、自分の感性に向き合う時間が過ごせたのでは」と話していた。

 中島さんは「今後も地域住民と一緒に、スタジアムを拠点としたにぎわい創りをしていきたい」と意気込む。

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