しまなみ海道が通る今治市大三島でイチゴの栽培・観光農園を営む「井上苺園」(今治市上浦町甘崎)に4月10日、イチゴの自動販売機が登場した。
同園を切り盛りするのは、約7年前に徳島県でのサラリーマン生活に区切りをつけ、共に実家がある大三島へUターンした井上さん夫婦。当時、夫・洋平さんの両親がイチゴ園を畳む検討をしていたことを知り、「続いてきたものを失うのはもったいない」と、未経験ながら跡を継ぐ決意をしたという。
今回導入した自販機は、妻・衣美さんがSNSで見かけて興味を持ったのがきっかけ。「仕事終わりや早朝など、営業時間を気にせず、いろいろな人にどんなタイミングでも新鮮なイチゴを買ってもらいたい」という思いを形にした。1パック500円で販売するイチゴは、ボタンを押すだけの簡単な操作で購入できるため、島を訪れるインバウンド(訪日外国人)客にとっても利便性が高いという。
自販機ではイチゴのほかに、練乳やイチゴにちなんだ雑貨も併せて販売。「そのまま食べるのはもちろん、イチゴ狩りと組み合わせて自分好みの甘さで楽しんでほしい」と、直売所ならではの遊び心も加えた。
2人は現在、農園での営業にとどまらず、キッチンカーでの出店など、島内外で精力的に活動を続けている。衣美さんは「もっとここの農園でゆっくり過ごしてほしい。イチゴを通じて、大三島らしい『島時間の過ごし方』を提案していければ」と展望を語る。