子どもや家庭に関するあらゆる悩みに対応する「児童家庭支援センター あすなろ」(今治市中堀4)が4月1日、今治市内に開設された。児童家庭支援センターの設置は今治市内で初めて。
同センターは、虐待防止や不登校、子育ての不安など、18歳未満の子どもとその家庭を対象とした厚生労働省認可の専門相談機関。市内で長年児童養護施設を運営してきた社会福祉法人「コイノニア協会」が運営を担う。同法人では近年、施設の枠を超え、市内の物件を活用した児童向けグループホームの運営など、より家庭に近い環境での見守りに力を入れている。これまで市内には行政窓口以外の児童相談所がなかったが、今回、問題が深刻化する前の「予防・早期支援」の拠点として同センターを開設した。
センターは、もともと児童向けグループホームとして使われていた一軒家を再生。「一般家庭のような温かい雰囲気」の中で相談に応じる。
大きな特徴は土曜・日曜も稼働している点。平日は仕事や学校で時間が取れない保護者も、休日を利用してじっくりと対話ができる。スタッフには保育士、社会福祉士、心理士などの専門職がおり、それぞれの知見を生かして、電話相談や来所相談だけでなく、家庭訪問や学校・行政との連携といったアウトリーチ型の支援も行う。相談は無料で匿名での相談にも応じる。
センター長の大橋伸也さんは開設に当たり、現代の家庭が抱える孤立に警鐘を鳴らす。 「全国的に子どもの数は減っている一方、虐待の件数は増え続けている。家庭が社会から閉じ、悩みを共有したり吐き出したりできる環境がないのが大きな問題。ここが、地域全体で子どもを育てる環境の一つになれれば」と話す。「本来的には、施設に来る子がいなくなる世の中を目指したい」とも。
相談内容は、育児不安やしつけ、不登校から、子ども自身が抱える友人関係の悩みまで幅広く受け付ける。スタッフの浅川英子さんは「赤ちゃんや子どもを連れての来所も歓迎。遊びに来るような感覚で気軽に立ち寄ってほしい。子育てのこと、学校のこと、どんな小さなことでも一緒に考えましょう」と呼びかける。
相談受付時間は8時30分~17時30分。