「いまばり探究部」のワークショップが8月26日、今治市役所(今治市別宮町1)で行われ、市内の高校生6人が「夢の放課後」や理想の探究の場について考えた。
「探究」とは、自身の「なぜ?」「やってみたい」という自発的な問いを起点に学びを深める活動のこと。学内での学習活動にとどまらず、学校や地域社会の隔たりを取り払い、「街全体を学びと共創の場にする地域活動」としても、近年、全国各地で「探究部」の動きが広がりを見せている。
「いまばり探究部」は、FC今治高校里山校3年の吉岡拓海さんの提案をきっかけに、今年度発足。同じ地域に暮らしながらも普段は交わる機会の少ない他校の生徒が出会い、同世代の仲間や地域の大人と共に、主体的な好奇心に向き合う場を目指す。多角的な視点を得られるだけでなく、高校生が街の資源や大人と触れ合うことで、地域への愛着や将来のまちを担う芽を育むプラットフォームとしての役割も担う。主催は同部プロジェクトチームと今治市地域振興課で、NPO法人「みんなの進路委員会」(香川県高松市)が事務局を務める。
「こんな場所があったらいいな」をテーマに開かれた今回のワークショップには、参加者の高校生のほか、高校生スタッフ4人、大人サポーター5人の計15人が集まった。参加者は初めに、学校の授業で取り組んでいる探究テーマや活動、日頃の悩みを付箋に書き出して共有。先行事例である「たかまつ探究部」「みとよ探究部」の活動を参考に、「今治でもできそうなこと」や「関わってみたい人」についてアイデアを膨らませた。
後半は「夢の放課後」をテーマに、実現できるかどうかにとらわれず、放課後やいまばり探究部でやってみたいことを出し合った。さらに、参加者が「やってみよう」と思える場所にするため、探究部で大切にしたい「空気感」についても意見を交わした。
今治南高2年の山崎秋美さんは「自分の好きなことに対する考えが深まった」と話す。同じく2年の山崎秋子さんは「表面では同じように見える意見でも、詳しく聞くと根っこにある考えは違う。そうしたことを発見する力を身に付けられた」と振り返った。2人とも、今後も参加したいと口をそろえる。
発起人で今回の企画を担当した吉岡さんは、「参加者から『これをやりたい』という前向きな意見がたくさん出た。今後はそれらを一つずつ実現できるようにしたい」と意気込む。「自分も元々はこうしたイベントに参加するタイプではなく、怖さを感じる側だった。それでも一歩踏み出せば新しい自分や魅力的な人たちに出会える。ぜひ最初の一歩を踏み出してほしい」と、市内の高校生へ広く参加を呼びかける。
今治市地域振興課の担当者は「高校生の挑戦を応援しながら、周りの大人も一緒に楽しめる探究部にしていきたい」と期待を寄せる。